太古のロマンに思いをはせる、かながわのハス名所
夏の水辺を涼しく彩る花といえばハスですが、神奈川県内では、歴史ある寺社の境内や庭園、公園など、さまざまな場所でハスを楽しむことができます。
実はこのハス、恐竜がいた時代までその起源をさかのぼることができる、とても歴史ある植物でもあります。さらに、約2000年前の種から花を咲かせた「古代蓮(こだいはす)」など、知れば知るほどロマンを感じられる花です。
今回は、ハスの特徴や古代蓮にまつわる物語、神奈川県内で見られる品種や観賞スポットをご紹介します。暑さが本格化する季節、少し早起きをして、水辺に咲くハスを見に出かけてみませんか。
水辺から花を咲かせる「ハス」とは?
ハスは水辺で育つ水生植物で、夏を代表する花のひとつです。7月頃になると茎をぐんと伸ばし、水面から1m前後の高さに白やピンクの大輪の花を咲かせます。
開花からわずか4日ほどで花びらが散り、花が散ったあとには穴がたくさんあいた花托(かたく)という台座部分が残るのも特徴です。その穴ひとつひとつには種が実り、翌年の開花の準備を整えます。
▼ハスの花と葉、花托の様子
開花からわずか4日ほどで花びらが散り、花が散ったあとには穴がたくさんあいた花托(かたく)という台座部分が残るのも特徴です。その穴ひとつひとつには種が実り、翌年の開花の準備を整えます。
▼ハスの花と葉、花托の様子
ハスとスイレンの違い
そんなハスと並んで夏の水辺でよく見かけるのが、スイレンです。こちらも白やピンクのよく似た花を水辺から咲かせるため、混同されることも少なくありません。
しかし、葉をよく見比べると全く違う植物だということがわかります。
ハスの葉は水面からまっすぐ立ち上がる「立ち葉」が特徴であるのに対して、スイレンの葉は水面に浮かぶ「浮き葉」であり、ハスのように立ち上がることはありません。また、葉の形もハスは丸くて切れ込みがないのに対し、スイレンには深めの切れ込みが入るという違いもあります。
ぜひ鑑賞の際には、葉の形や生え方に注目してみてください。
▼スイレンの花と葉の様子
恐竜の時代から続く!?ハスの歴史と古代蓮のロマン
夏の花としても馴染み深いハスですが、実は、ハスの葉の化石が中生代白亜紀の地層から見つかるなど、私たちが思っている以上に長い歴史をもつ植物です。
白亜紀といえば、恐竜たちが地上を歩いていた時代にあたります。
そんなハスの長い歴史を、より身近に感じさせてくれる存在が「古代蓮」です。古代蓮とは、地中深くで長い時間を過ごした古代の種子が、現代に発芽し花を咲かせたハスの総称です。
なかでも有名な大賀蓮(おおがはす)は、昭和26年に千葉県の地層から見つかった推定約2000年前のハスの実を、植物学者の大賀一郎博士が発芽させることに成功したもの。翌年には淡いピンク色の花を咲かせ、大きな話題になりました。
その種が土の中で眠り始めた当時、日本はまだ弥生時代でした。そんな遠い昔の種が再び花を咲かせたと考えると、古代蓮には、ただ美しいだけではないロマンを感じますね。
白亜紀といえば、恐竜たちが地上を歩いていた時代にあたります。
そんなハスの長い歴史を、より身近に感じさせてくれる存在が「古代蓮」です。古代蓮とは、地中深くで長い時間を過ごした古代の種子が、現代に発芽し花を咲かせたハスの総称です。
なかでも有名な大賀蓮(おおがはす)は、昭和26年に千葉県の地層から見つかった推定約2000年前のハスの実を、植物学者の大賀一郎博士が発芽させることに成功したもの。翌年には淡いピンク色の花を咲かせ、大きな話題になりました。
その種が土の中で眠り始めた当時、日本はまだ弥生時代でした。そんな遠い昔の種が再び花を咲かせたと考えると、古代蓮には、ただ美しいだけではないロマンを感じますね。
古代蓮や大賀蓮を楽しめる神奈川のスポット
神奈川県内にも、長い歴史を感じさせるハスを楽しめるスポットがあります。蟹ヶ谷公園では古代蓮、小田原城の堀や横浜市こども植物園では大賀蓮など、場所によって見られるハスの種類もさまざまです。
太古から続く植物の歴史に思いをはせながら、夏の水辺に咲くハスを眺めてみるのもおすすめです。
太古から続く植物の歴史に思いをはせながら、夏の水辺に咲くハスを眺めてみるのもおすすめです。
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小田原城【小田原市】国の史跡に指定され、再建や復興を経て愛される難攻不落の城「小田原城」。天守閣の1階~5階は江戸時代から現代に至るまでの小田原城の歴史を紹介。標高約60メートルの最上階展望デッキからは相模湾が一望できます。小田原城址公園内には桜や藤・花菖蒲・梅など年間を通してさまざまな花や植物を楽しむことができます。
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蟹ヶ谷公園高台には、富士山や丹沢がバッチリ見わたせる見晴らし台のある芝生広場、スロープの下部には湿生園が展開する、地形を活かした親水公園です。動植物も数多く生息していて、湿生園にはカワセミをはじめ水辺の鳥も数多く見られます。6~7月は花菖蒲、7~8月頃はハスが見頃です。
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横浜市こども植物園1979年に国際児童年を記念して開園した広さ約3.0haの公園です。園内には、花壇・バラ園、野草園、くだもの園、竹園、花木園、生垣園、薬草園などが整備され、中には、ニュートンのリンゴの木、メンデルのブドウをはじめ珍しい品種が数多く集められています。
ハスが見られる主な神奈川の寺社
ハスは泥の中に根を張りながら、水面からまっすぐ茎を伸ばし、美しい花を咲かせます。また、花が咲いたあとには花托にたくさんの種を実らせることから、清らかさや生命力を感じさせる花として、古くから親しまれてきました。
こうした背景もあり、ハスは寺社の境内や庭園の池にも多く植えられ、夏の水辺を彩る花として受け継がれてきました。
神奈川県内にも、歴史ある建物や庭園の風景とともにハスを楽しめるスポットが点在しています。早朝に花開くハスの姿を楽しめる主なスポットをご紹介します。
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鶴岡八幡宮【鎌倉市】武家社会が誕生した鎌倉時代、武士の守り神、鎌倉の守り神として信仰されていたのが、ここ鶴岡八幡宮。この場所を文化の起点に、武士の都が栄えていきました。鎌倉幕府の守護神であり、幕府の各種公式行事が執り行われました。頼朝が始めたとされる初詣をはじめ、今もなお年間を通じて様々な伝統行事が行われています。中でも毎年9月14日~16日に行われる例大祭は、神社で最も大切な祭事。流鏑馬神事の奉納を含め、毎年盛大に執り行われています。鶴岡八幡宮の象徴の一つともいえる正面参道の大きな石段、御神木である 「親」銀杏と「子」銀杏、夫婦円満の祈願石である「政子石」、神苑ぼたん庭園などが見どころです。「鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム」も敷地内にあり、鶴岡八幡宮の歴史を軸とした展示を見られます。
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光則寺【鎌倉市】日蓮聖人の高弟・日朗(にちろう)上人が、北条時頼の側近・宿屋光則(やどやみつのり)の屋敷に開いた日蓮宗の寺院です。1260(文応1)年、日蓮聖人が「立正安国論」を幕府に差し出した場所として知られ、石碑も建立されています。11月から2月にはツバキ、12月から2月の蝋梅、1月下旬から3月上旬の梅など、さまざまな花が季節の移ろいとともに美しく咲き、花寺としても有名な光則寺。3月下旬から4月上旬には、推定樹齢約200年のカイドウが薄紅色の花を枝いっぱいに咲かせます。重厚な本堂と見事に調和するカイドウは、鎌倉市の天然記念物で「かながわの名木100 選」に指定。5月上旬から6月上旬にはヤマアジサイが見頃となります。
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長谷寺【鎌倉市】花の寺としても親しまれる長谷寺。梅雨に映えるアジサイをはじめ、梅・桜・ボタンなど四季を通じて花が絶えることなく咲き、訪れる者の目を楽しませてくれます。アジサイの見頃は例年、5月下旬から6月下旬にかけて。「あじさい路」と呼ばれる眺望散策路から見渡せる、鎌倉の海や街並みの眺望とアジサイが織り成す景観は見事。鎌倉でも有数の景勝地です。敷地内にある「観音ミュージアム」には見ごたえのある展示があり、長谷寺の歴史を知ることができます。開創は奈良時代と伝えられる鎌倉有数の古刹で、ご本尊の十一面観世音菩薩像は日本最大級(高さ9.18m)の木彫仏。二体の観音様が大和(奈良県)で誕生し、そのうちの一体が海に奉じられ、相模(神奈川県)の洋上に忽然と顕れた尊像を鎮座したという、不思議な言い伝えも。食事処の「海光庵」や「てらやカフェ」でひといきついたり、「なごみショップ」でお土産品を買ったり。長い時間を過ごすことができるお寺です。
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広沢寺【厚木市】曹洞宗のお寺です。本尊 釈迦牟尼仏。現座道場本尊 薬師瑠璃光如来。開創は 1403 年、現本堂は 1777 年の再建です。本堂内は畳が中心です。三方を山に囲まれた静かな環境で四季の味わいが得られます。
神奈川県内で見られるさまざまなハス
現在のハスの種類は、園芸品種も含めると世界中に数百以上あると言われており、花びらの数や色、模様も様々です。
神奈川県内でも様々な種類のハスを見ることができるので、ぜひお出かけ先でその違いをお楽しみください。
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舞妃蓮(まいひれん)昭和41年に、アメリカの黄花ハスと大賀蓮を交配して生まれた品種です。薄黄色に淡紅の縁取りのある花が、開閉のたびに揺れる姿から「舞妃蓮」と名づけられました。神奈川県では藤沢市の桜小路公園などで見ることができます。 -
千弁蓮(せんべんれん)その名のとおり、無数の花弁が幾重にも重なって咲く、ほかのハスとはひと味違う品種です。大船フラワーセンターで調べたところ、花弁の枚数が2000枚を超えていたという記録もあるほど。鎌倉市の大船フラワーセンターでは約255品種ものハスが鉢植えで展示されており、千弁蓮もその中のひとつとして楽しめます。 -
錦蕊蓮(きんずいれん)錦蕊蓮は鎌倉市の光明寺で見られるハスのひとつです。名前にある「蕊」は、花の中心にあるしべを表す漢字。比較的細めの花びらと中心部の淡い色合いが美しく、池に咲く姿は落ち着いた雰囲気を感じさせます。光明寺では、庭園の水辺とあわせてハスの花を楽しめます。
Column
夏の江の島・鎌倉 早朝の観蓮と竹林散歩で涼を感じる1泊2日モデルコース
ハスは早朝に開花し昼には蕾が閉じてしまうので、鎌倉に宿泊して早朝からお寺巡りをして楽しむのがおすすめです。
江の島・鎌倉の定番スポット・穴場スポットを織り交ぜた1泊2日の夏の旅モデルコースも参考にして、お出かけしてみてくださいね。
江の島・鎌倉の定番スポット・穴場スポットを織り交ぜた1泊2日の夏の旅モデルコースも参考にして、お出かけしてみてくださいね。

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