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歴史に彩られた“大庭の里”と“フジロード”【歴旅コラム】

歴史に彩られた“大庭の里”と“フジロード”【歴旅コラム】

かながわの花の名所100選 大庭城址公園

  • 大庭城址公園 満開の桜
春3月、「大庭の里」は桜の花が咲き誇ります。ここ大庭城址公園は「かながわの花の名所100選」のひとつ。満開の桜を愛でに多くの人々が訪れます。近くにある引地川親水公園も、枝先まで花いっぱいの「桜のトンネル」を楽しむ人で溢れます。
  • 引地川親水公園 桜のトンネル
大庭はJR辻堂駅の北部に位置し、平安時代に鎌倉権五郎景政が伊勢神宮に寄進した大庭御厨(みくりや)の地です。その中心にある大庭城は、平安末期の大庭景親ゆかりの城と伝えられ、室町中期にはあの太田道灌が修築、のちの小田原北条氏の関東制圧の拠点の一つとなりました。

舟地蔵の悲しい伝説

  • 舟地蔵
その大庭城址の南端には舟地蔵があります。ここには悲しい伝説が残されています。

昔、北条早雲が扇谷上杉氏の守る大庭城を攻めたとき、沼地に苦戦した北条勢は、ぼた餅売りの老婆に「堰を切 れば堀の水はすぐ干上がる」と聞き、ようやく城を攻め落とすことができました。しかし大事の前に他に漏れる ことを怖れた北条勢により、老婆は斬り殺されてしまったのです。その後、老婆を供養するため舟地蔵が安置された、ということです。

舟地蔵は、今も老婆の住んでいた稲荷の地をジッと見つめています。

フジを楽しむ散歩道「フジロード」

さてこの大庭はフジでも有名です。フジは藤沢市の「市の花」。藤沢の地名の由来、ともいわれていますね。藤沢にはフジを楽しむ散歩道「フジロード」があります。それは、引地川・フジ史跡ロードと、境川・フジ水辺ロードの2つです。4月末から5月上旬の大庭の里では、引地川・フジ史跡ロードの散策も楽しみです。

JR辻堂駅から行く、大庭の里のフジ散策コースを紹介しましょう。

辻堂駅から湘南ライフタウン方面行きのバスに乗り、「大庭小学校」バス停で下車、途中二番構(にばんがまえ、昔を偲ばせる地名ですね)公園を通って、大庭城址公園へ。
  • 大庭城址公園 元気のいいフジ
ここには芝生広場を囲むように2つのフジ棚があり、元気のいいフジの花が見られます。フジを見たら公園内を歩いてみましょう。多くの樹木に囲まれた広い敷地には、かつての大庭城の空堀や館跡が残されており、戦国の昔に思いを馳せることができます。
  • 引地川親水公園 フジ棚
大庭城址公園の東口を出ると、目の前には引地川に沿った引地川親水公園が広がります。南北1.5kmに及ぶ公園の中央に、遊歩道に沿って延々とフジ棚が続きます。フジの紫のトンネルと、その下に咲く赤や白のツツジの競演が美事です。
  • 端山藤園
少し戻って大庭城址公園の南側、舟地蔵にお詣りしながらちょっと足を延ばすと、端山藤園があります。ここは個人のお宅ですが、ご厚意によりこの時期だけ開放されています。
端山藤園 風にやさしく揺れるフジの花


入口のフジの門をくぐると鉢植えのフジの奥に、長い花房の美事なフジが迎えてくれます。ぐるっと見回すと、前も後も紫や白のフジの花が風にやさしく揺れています。

フジを楽しんだ後は、近くの「舟地蔵」バス停から辻堂駅へ。お疲れ様でした~!

記事提供:江の島・藤沢ガイドクラブ

(記事公開日:2020/12/18)

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