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葉山町の花と樹木【歴旅コラム】

葉山町の花と樹木【歴旅コラム】

花の木公園

  • 花の木公園
葉山町は緑の多い町で、相模湾に面し、山々は相模湾を還流する黒潮と年間1,000ミリを越す降水により、美しい山ひだと美林におおわれています。町章は吉兆樹の「柏の葉」に「山」の字をあしらったもので、緑豊かな自然を象徴し、町の花は「ツツジ」、町の木は「くろまつ」です。

町役場に隣接している「花の木公園」は、絨毯を敷いたようにキリシマツツジ、久留米ツツジなど約15000株のツツジが一面に咲き、毎年4月中旬から5月上旬、人々の目を楽しませています。

昭和発祥の地「葉山しおさい公園」

  • 葉山しおさい公園
一色にある「葉山しおさい公園」は、葉山御用邸附属邸跡地に開設された公園です。ここはもともと、岩倉具定公爵、井上毅子爵の別荘がありましたが、大正6年(1917年)7月にお買上げになり、澄宮(三笠宮)邸として利用される葉山御用邸附属邸が大正8年(1919年)6月に竣工したところです。葉山御用邸の本邸が関東大震災で損傷したため、附属邸に御用邸の機能が移され、大正天皇はここで御静養されておられました。大正15年(1926年)12月25日、この附属邸で大正天皇が崩御され、直ちに践祚の儀を執行し、昭和天皇が皇位継承されて、同日元号を「昭和」と定められました。ここは昭和発祥の地です。

園内は旧御用邸附属邸の趣を残しており、三ヶ岡山を借景とした日本庭園には、「噴井(ふけい)の滝」があり、茶室一景庵や潮見亭などの施設もあり、サクラ、アジサイ、ハギ、イソギク、モミジ、アセビ等、四季折々の花木が楽しめます。海岸側にある黒松林から、富士山や伊豆半島、大島などが一望でき素晴らしい景観です。

園内に「しおさい博物館」があり、葉山の海岸を中心にした「相模湾の海洋生物」を展示し、中でも昭和天皇の御下賜標本や、相模湾の貴重な深海生物の展示は当館ならではのものです。しおさい博物館の玄関に建っている「お車寄せ」は旧御用邸附属邸の「お車寄せ」を移築したものです。休園日に注意し、入園料がかかりますが是非散策してください。

森戸大明神のビャクシン

森戸神社境内の飛柏槇(写真提供:葉山町教育委員会)

森戸海岸の森戸川の河口部に、治承4年(1180年)源頼朝が三嶋大社より勧請して創建したと伝えられる森戸大明神(森戸神社)があります。境内に町指定天然記念物の柏槇(ビャクシン)が5株あり、植栽したものではなく野生種と思われる貴重なもので、その中の海側の岩の上に立つ1株は、「飛柏槇(ヒビャクシン)」と称されています。ビャクシンは「柏槇、柏杉、檜」などと書き 、別名「イブキ(伊吹)」とも呼ばれるヒノキ科の「雄雌異種の常緑針葉高木」です。

飛柏槇は、元暦元年(1184年)5月19日に源頼朝が森戸神社に参詣した 時、三嶋大社にあった混柏(ビャクシン)の種子が飛んできて、それが発芽したと伝えられています。樹齢800年以上経て、幹囲336cmもあり、海にせり出した姿が珍しく、森戸川の対岸からぜひご覧ください。

平松地蔵

  • 平松古松図(『新編相模国風土記稿』より)

かつて、一色の旧浦賀道沿いに見事な松があった。松の評判は江戸まで知られ、「南総里見八犬伝」の著者滝沢馬琴も江ノ島詣での途中、この松を見に立ち寄っています。『新編相模国風土記稿』によりますと、平松と呼び、胴回り6m、その枝葉が東西20m、南北に22m、高さ10mの横に広がった根上りの松で、子供たちはこの根を通り抜けて遊んだといわれていましたが、明治の初めには枯れてしまった。この松の根が自然に地蔵尊の形をしていたので、堀内のあじさい公園近くに堂宇を建て、平松地蔵として祀りました。他の一体は、松の根を刻んで平松の跡地に祀られています。

記事提供:葉山町文化財研究会

(記事公開日:2020/12/18)

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