綱島の桃【食のコラム】
「桃と言えば、東の神奈川(綱島)、西の岡山」と並び称された綱島は、明治の後期から昭和の初期まで、新品種“日月桃”の大産地であった。全盛期には数々の農業品評会で優秀な成績を収め、全国への出荷は約288万個、24万箱であった。
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「神奈川区いまむかしガイドの会」より寄稿いただきました。
何故綱島に桃?・・・日月桃(じつげつとう)の誕生!
池谷家13代当主池谷道太郎(いけのやみちたろう)氏は、綱島の水害の窮状を救うため比較的水害に強い果樹として桃の栽培を考えた。当時多摩川下流域では栽培が広まりそこにヒントを得て鶴見川流域でも果樹栽培に挑戦した。 そして独自の研究を重ね、綱島の土壌と風土に最適で、病害に強く、台風シーズンの前に収穫できる極早生(ごくわせ)品種が誕生し、「日月桃」と名付けられた。 普通の桃は夏が旬であるが、この桃は6月下旬に実る。
どんな桃か?・・・甘くて美味しいと評判!
味も良く香りも高い、小粒(5~6㎝)だが甘くて美味しいと果樹市場でも評判となり、全国にもその名が知られるようになった。神奈川県知事や横浜市長が皇室に桃を献上する際は必ず、綱島の桃を指定した。 大正11年(1922)東京博覧会をはじめとして、各地の品評会で多くの賞を取り、特産品になった。
今の桃の出荷は
昭和13年(1938)の未曽有の豪雨による大洪水発生や、戦時下の「嗜好品より米や麦を作れ」という軍の命令で急激に衰退し、多くの土地が綱島温泉の盛隆に伴い、多くの農地が温泉旅館に転用された。 昭和40年代以降、栽培農家は池谷家だけ。現在でも販売されているが市場には出荷されず、庭先で直売されている。 品種としては、「日月桃」「白鳳」「日川」など4種類あり、出荷時期も毎年6月下旬までと早い。数に限りがあるが、是非一度味わって もらいたい特産品である。 また、近年では桃の栽培だけでなく桃ビール、桃スイーツの開発・復及にも力を入れている。
毎年3月末頃には池谷家の桃は美しい花を咲かせる。
「日月桃」の販売場所は「池谷桃園」(港北区綱島東) 時期は6月中旬。このほか「日川白鳳」は6月下旬頃・「白鳳」は7月上旬から中旬頃。
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「神奈川区いまむかしガイドの会」より寄稿いただきました。
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「神奈川区いまむかしガイドの会」より寄稿いただきました。



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