「おいしい秦野の水 丹沢の雫」紹介【食のコラム】
太古より人々の生活に利用された湧水、食としての基本「水」について、秦野での地下水利用の歴史、環境省名水百選に選定、返上、復活の経緯、「おいしい秦野の水」発売など紹介します。秦野市は東西北を丹沢山地に囲まれ、南は東西に伸びる渋沢丘陵に囲まれた盆地に水無川と金目川の扇状地を形成しています。丹沢山地に降った雨は地下に吸い込まれ約7年の年月を経て扇状地の扇端(南地区)に20以上の湧水から総量約8,000トン/日が湧き出し、秦野市の地下には約7.5億トン(芦ノ湖4杯分)の水が貯められていると言われています。南地区の代表的湧水「今泉名水桜公園」では約2,500トン/日が湧き出しています。
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「秦野市観光ボランティアの会」より寄稿いただきました。
地下水利用の歴史
秦野市は、丹沢山系を水源とする豊富な地下水に恵まれ、古くから湧水は生活用水や農業用水として利用されてきました。湧水池は地域住民の生活基盤であり、地下水を大切に管理・使用し食文化の発展を支えてきました。その湧水源(写真:曾屋神社 井之明神水)を利用して、全国三番目の陶管水道として曽屋水道が明治23年に整備されました。
環境省名水100選選定・有機物汚染による返上・復活の経緯
秦野地区では日常生活での湧水使用でその維持管理と保全の手法(涵養など)が評価され、昭和60年に環境省「全国名水百選」に秦野盆地湧水群が選定されました。 ところが残念なことに「弘法の清水」で平成元年(1989年)に写真週刊誌の報道で有機物による汚染が発覚し、「名水百選」は返上となってしまいました。 平成5年に全国で初の「秦野市地下水汚染の防止及び浄化に関する条例」を制定し、市民や企業、行政の協力による水環境保全活動、下水道整備、地下水涵養の取り組みを経て水質改善が進み、平成16年に名水の評価が復活しました。 「弘法の清水」(硬度120mg/l、湧出量149トン/日)は、弘法大師の言い伝えがある湧水で、どんな日照りの時も枯れることがないことから、古くから地元の生活水として利用されてきました。秦野の湧水群の中で特に有名で弘法大師の伝説が残るのがこの湧水です。
「おいしい秦野の水 丹沢の雫」を発売
平成20年、発売開始の「おいしい秦野の水 丹沢の雫」(硬度89mg/lの軟水)は、羽根地区の地下水を安全な水道水にした後、脱塩素を行いボトリングされ、秦野市内外で販売されており、地域ブランドとしての価値を高めています。観光や市民のイベントとの連携で、食や農産物と組み合わせたPRを強化することが期待されています。平成27年水のおいしさ部門で全国1位を獲得しました。 秦野市観光ボランティアの会では、年間開催の企画ガイドの際に参加の皆様に地元生産のお菓子とこの「おいしい秦野の水」をお渡ししてキャンペーンに努めています。 これを機会に皆さんも「おいしい秦野の水 丹沢の雫」をお試しください。
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「秦野市観光ボランティアの会」より寄稿いただきました。
※本コラムは、かながわガイド協議会構成団体である「秦野市観光ボランティアの会」より寄稿いただきました。



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